研究報告1
ターミナルとしての学校の可能性
静岡大学情報学部・助教授 堀田龍也
1.事例から考える:「学校ホームページには何を掲載すればよいか」
(1)浜松市立A小学校の学校ホームページを想定
−学校の写真
−学校の沿革
−校長先生のあいさつ
−学校の住所・電話番号・最寄り駅からの地図
−学校のカリキュラム・校内研究
−クラスごとのページ
−学校行事写真集
−学習成果(例1:こんな俳句を作ったよ,例2:浜松はどのぐらい風が強いか)
−PTA活動情報
−保護者向け掲示板
(2)学校ホームページの可能性
−保護者に対する情報公開/地域に対する説明責任/学校選択のよりどころ
−自校の子どもの学習活動としての情報発信/他校の子どもの学習情報としての学習素材
−学校間交流のプラットフォーム/専門家や社会人との交流学習のプラットフォーム
(3)情報公開の範囲と個人情報
−「ちゃんと名前を言ってから質問をしましょう」/匿名性と学習のリアリティー
−学校間なら許される情報/地域住民がほしがる情報
2.情報化が学校にもたらす変化
(1)情報公開の促進,学校の個性のアピール,学校選択のための判断情報
(2)多様な情報の流入,価値観の多様性への対応義務
(3)物理的距離を超えた外部人材との連携,地域人材の価値の見直し
(4)情報社会の社会人としての教員の資質,協調性とコーディネーション
(5)情報社会の組織としての学校のあり方,迅速な意思決定,組織のフラット化
3.学校が「ターミナル」であるためには